マニュアル無しで、アナグマを捌いて食べた伝説の日記 vol.2

うまいもん名物 食の会

vol.1はこちら

いざ、試食に入る。

まずは、ロースから。理屈で言えば一番美味しいはずだ。

驚いた、超サッパリ!

ラム肉を更にクセを無くした様な味。
どこか遠くに獣感があるのだが、これが脂から来るものでは無いっぽい。

ためしに脂をガブッと食べてみたが、これが実に美味しい。
こんな美味しい脂あるのだろうか?甘くてまったくクセがなくて脂っこくない。

これでラルドを作ったらさぞかし美味しいであろうと考えていたら、
「一人が作ってくる!」と言い出した。どういう会社だ。。。いやしかし、うまい。
(後日ご紹介します。)

続いて、クビ肉

これは美味しい!
ロースよりも更にクセが無い、匂いがまったくしない。鳥よりもサッパリしているくらいだ。

部分的に固いところがある。これはスジが取りきれないからで、いかんともしがたい。
基本的にはやわらかい。

続いて モモ肉

モモはクビとロースの中間で少し獣感がある。
内モモ、外モモ、すねと切り分けてみたが、大きくは違わない。
この獣感はどこから来るのだろう血かな?たまに感じる程度なのだが。

最後に ウデ肉

なぜウデ最後にしたかというと、一番固そうだったから。
ウデも肉そのものは柔らかいのだが、スジがところどころにある。モモ肉に似ている。

ところで、薄切りではなく2~3センチ位のサイズにも切ってもみた。
これが、とてもじゃないけど噛み切れない。スジがしっかりしていてダメ。
結果的に1センチくらいの薄切りが一番美味しいという結論になった。

話は横にそれるが、この「切るサイズ」によって味は大きく変わるものなのだ。
塊肉が美味しいというのは、塊だと肉汁が外に流れ出ず肉の中に残る。
肉汁が噛むほどに口の中に溢れるので美味しいという理屈だ。
これが薄いと、肉汁は外に流れるし、かつ薄いのであまり噛まないので口にうまみが残らない。
噛むって色んな意味で大事。

一方で固すぎて噛めない場合は、切れ目を入れるなどして噛みやすくすると美味しく感じます。
イカなんかもそうかもしれない。

アナグマは、どう切って、どう焼くと美味しいのか、結論の出きらない大きな課題だと思った。

最後に背中の真ん中辺の肉。

脂が一切無いこの肉、一番おいしい!
牛で言うとどこになるのだろう?
肩に近い部分と尾に近い部分で比べると、肩に近い部分の方が美味しい。

結論的にいうと、アナグマは首~肩の部分が美味しい。
この部分はクセが無く、2センチくらいでも噛み切れるほどのちょうど良い弾力だった。

運よくアナグマが部位ごとに売られていたら、首から肩にかけての肉を買われると良いだろう。

次回、アナグマ鍋につづく!

関連記事

特集記事

アーカイブ
TOP