マニュアル無しで、アナグマを捌いて食べた伝説の日記 vol.1

熊本県八代市にある猪鹿工房東陽。
先日こちらに取材にいった。
熊本に限らず、今、日本中で鳥獣被害が拡大していて、ここのような猟友会が駆除したものを処理し、
食べやすい形状に加工してくれるところが増えてきている。


インパクトのある猪の撮影をした後、代表の大寺さんと世間話をしていたら
「こんなものあるよ」とアナグマを出してきた。
アナグマ。噂に聞く希少なジビエ。
食べたことは無くは無いがいつも冷凍だったので、一度ちゃんとしたものを食べたいと思っていた。
ちょっと困るのがアナグマは滅多に獲れないので日付指定ができない。
獲れたら自動的に送られてくるというスリリングな発注方法になる。
でもまぁ何とかなるだろ。日持ちもするだろうし(たぶん)。


そうしてアナグマは送られてきた。
「これ日持ちしますよね?」という質問に、「うーん、たぶん」という極めて曖昧なお答え。
理論上は持つはずなのだ。牛などは処理されてから30日以上は全然大丈夫だし、
そこから更に90日熟成したものだって食べたことがある。
大丈夫なはずだ。

が、アナグマの熟成がどうなのかは知らない。
「野生」というのはありとあらゆる事が起こりそうで、放置するのがちょっと怖い。
それに、目の前にあると早く食べたくなるというのが人情である。

で、結局、その日の内に「アナグマの会」が開かれた。


「で、どうするのよ?」
当たり前だが、アナグマを捌いたことある人間などどうはいない。
いや、食べたことある人間だってかなり少人数であろう。

しかし凄い野生感だ。
ミルクラムを同じように捌いたことがあったが、あれはまだ「食肉」という感じだったが、
こちらは「動物」と感じる。
頭を下にして持ったら血が少し落ちてきて、思わず「ひ~~~」となってしまう。
正直怖い。ここはお酒の力をかりよう、ひとまず乾杯~~!

ふう落ち着いた。アルコールって心を落ち着かせる作用があるのだなと改めて確認。

では捌こう。羊は少しだけど捌いたことがある。鳥もある。何とかなるはずだ。
骨にそって、ツツツーーーと切ればよいのだ。

何とか捌けた。さすがは(株)食文化、皆の叡智が集結すれば何とかなるものだ。
驚くべきことに羊を捌いた経験のある人間が6人中4人もいた。鳥や鴨など当たり前。
これでアナグマが加われば、「動物を捌ける会社ランキング」があれば、かなり上位になるであろう。

しかし、本当に驚くべきはこちら



これ全部、脂!マジ?
計ったら1.3kgもあった。丸で3.9kgだったから1/3が脂。骨よりも脂の方が多いのね。

僕のお腹も同じなんだろうなぁ。

この脂不思議でまったくツルツルしない。全然滑らない。手についてもツルッといかない。
キメが細かいというか、お肌に良いのではないかしら。

この脂の量なので牛でいうロースは本当に少なくて、ウデ肉とモモ肉がメイン。
今日は2種類の食べ方をしようと思う。

①石版で塩焼きにして、シンプルに楽しむ。
②アナグマ鍋にして、古の日本の狸汁(ちょっと違うけど)を再現する。

いざ試食開始!

つづく

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