食文化スタッフの井上です!
世界のソーセージレストラン・ハヤリさんとの共同企画、『月刊世界のソーセージ』。
第1回目は、古代ローマ時代のソーセージ『ルカニカエ』、2回目は、中国の魏晋南北朝時代(6世紀)の「胡炮肉(ウーパオロウ)」、3回目は、中世2~7世紀のスコットランドソーセージ「ハギス」。
そして、4回目はアイスランドのソーセージ「リブラルピールサ」です。
知ってそうで知らない国、アイスランド。
弊社スタッフと会話をしても「寒いんだろうね」「寒いんでしょうね」で終わりました。
それではいかん!と、アイスランドの事を少し調べました。
アイスランドは位置的に言うと、北緯63度から66度、国土の一部は北極圏にかかっている人口35万強の小さな国です。
言語が興味深く、かつてヴァイキングたちが話していた言葉が、大きな変化を遂げずに現在に残っている「アイスランド語」を使います。
治安は世界で一番良いと言われ、産業としては金融業が発達した、なんだかインテリが多そうな国です。
気になる気温はというと、緯度的には-20度にもなるフィンランドやスウェーデンと変わらないものの暖流の影響でそこまで気温は下がらず、2月の最低で-3度程度。
え?それ位なら冬の東京程度。
寒いのは寒いけど「アイス」ランドというのは言い過ぎ~って感じですね。
さて、そんなアイスランドのソーセージ「リブラルピールサ」
丸ごとだとこんなです!凄い綺麗~。。。
先ほど少し触れましたが、アイスランドはヴァイキングの言葉が残るほどのヴァイキング感あふれる国。
勇猛果敢な彼らが食したこのソーセージの中身は、「羊のレバー、牛脂、牛胃、ライ麦、エン麦、etc」
前回のハギス同様、ワイルドですね。
面白いのは、パンも一緒に詰めているところ。
レバーをパンに塗って食べるのを最初から混ぜてしまったソーセージ。
いかにもヴァイキングの食事らしくてワクワクします。
最初に焼かずに少し食べてねと書いてあるので、そのまま食べてみます。
お、この味なんだ?「チーズ」か!
そのまま齧るとどこかチーズっぽい味がします。
これは、強い蒸留酒が欲しくなる。それにチーズとパンも欲しくなる。
あー、なるほど。こうやって食文化って生まれるんだなぁ。
これピザの具にしても良いかも。
続けて残りを焼いてみます。
焼くと牛脂が溶けてマイルドになります。
パンにレバーに脂ですから、エネルギーが必要なヴァイキングの保存食にはピッタリですね。
この周りの白いゴム状の皮は「牛の胃」です。
想像通り硬くて噛めませんのでこちらは食べないでください。
付け合わせは、フリーズグローナグロイトゥル(アイスランド風ライスプティング)
ちょっと甘くて濃厚なソーセージとよく合います。
これだけでもおいしい。
今日は居酒屋焼酎の代名詞「キンミヤ」を、割らずにロックで合わせてみました。
効く~~~~!素晴らしくよく合います。これは最高!
次はフランスでお会いしましょう。
⇒ ソーセージ研究家村上さんの作る世界のソーセージ