食文化スタッフの井上です!
世界のソーセージレストラン・ハヤリさんとの共同企画、『月刊世界のソーセージ』。
第1回目は古代ローマ時代の『ルカニカエ』、2回目は中国の魏晋南北朝時代(6世紀)の「胡炮肉(ウーパオロウ)」、3回目は中世2~7世紀のスコットランド「ハギス」、4回目はアイスランドの「リブラルピールサ」、5回目はフランスの「アンドゥイエット」、6回目は、トルコ(オスマン帝国)の「チェヴァプチチ」、第7回はポルトガルの「リングイッサ」、そして第8回目はスペインのソーセージ「チョリソ フレスコ」です
スペイン?チョリソってそうでしたっけ?
と思ったのですが、私がいつも食べてたのは「チョリソ メヒカーナ」でメキシコのチョリソ。
本来のチョリソはスペインのものだそうです。
あら、地味にビックリ。
ラーメンを和食と思い込んでる外国の方が多いのと似てますね。
15世紀は大航海時代。
ヨーロッパを中心に発展・変化してきたソーセージ。
ポルトガルからブラジルへ、スペインからメキシコへと、ヨーロッパから世界中に広がり、その形を変えていきます。
移動手段ができると、人と一緒に文化も移動していく。そんな様子がとても面白いですね。
このチョリソ、衝撃的な事実があります。なんと辛くない。それどころか、スペイン人は辛いものが苦手で、そもそも辛い料理が無いそうです。
確かに、同じ色の「パプリカ」は入っているものの唐辛子は入ってない。
となると、僕の大好きな辛いチョリソは、日本人のオリジナル?
いや、違います。
どうも、チョリソはスペイン経由ではなくメキシコ経由で日本に伝わったようで、そこで辛くないチョリソがメキシコ風に辛くなって伝わったと。
いやーあるあるだなぁ。
仮に日本経由でソーセージが伝わったら、醤油が入ってたりしてたんだろうなぁ
このチョリソはそのまま食べるのではなく、添付のソースと目玉焼きと一緒にグシャグシャと食べます。
辛くないのに違和感を感じつつも、うまい!パンにのせて食べたくなる。
意外と脂っこくなく感じ、朝食でもイケそうです。
もっと目玉焼きはカリっとさせても良かったかな。
段々と保存食から「料理」になってきました。
果たしてソーセージはどのような未来を描くのか。
次はアルゼンチンでお会いしましょう。
⇒ ソーセージ研究家村上さんの作る世界のソーセージ