チョリソ アルヘンティナ『月刊世界のソーセージ』hayariのソーセージ頒布会 その9

hayari月刊世界のソーセージ

食文化スタッフの井上です!
世界のソーセージレストラン・ハヤリさんとの共同企画、『月刊世界のソーセージ』。
第1回目は古代ローマ時代の『ルカニカエ』、2回目は中国の魏晋南北朝時代(6世紀)の「胡炮肉(ウーパオロウ)」、3回目は中世2~7世紀のスコットランド「ハギス」、4回目はアイスランドの「リブラルピールサ」、5回目はフランスの「アンドゥイエット」、6回目は、トルコ(オスマン帝国)の「チェヴァプチチ」、第7回はポルトガルの「リングイッサ」、第8回目はスペインの「チョリソ フレスコ」、そして第9回目はアルゼンチンの「チョリソ アルヘンティナ」です。

前回スペインのチョリソを食べて、「辛くない」事に衝撃を受けました。
ようは「腸に肉を詰めたもの」が腸詰であり、ソーセージであり、チョリソであって、その中身や味付けは、その土地で育てられている家畜や農作物によって変わるんですね。

「異国の味」と一括りにしていたソーセージも、地域に根付いた郷土料理に近いのだなと感じてきました。
保存がきくという特性と、そのおいしさで全世界に広がっていったのですね。

中世にスペインからブラジルやアルゼンチンに広がったチョリソ、今現在のヨーロッパで食べるソーセージに比べ、どこか野性的な印象があるのは「原材料の牛肉」のせいだろうと思います。
豚肉だけのソーセージはジューシーに仕上がり、牛肉が入ると肉々しくなります。
「肉料理」という感じです。

そして、このチョリソも辛くない。

「南米のソーセージ=チョリソ=辛い」であり、辛い物を食べて陽気になり、やたらにダンスを踊ると思っていた私の常識は覆されました。
そもそもアルゼンチンあまり暑くないですしね。よく考えると。

気になって「世界の唐辛子生産量ランキング」を見てみると、アルゼンチンは22位、ブラジル圏外!
ちなみに、メキシコは2位!やっぱりメキシコって辛いの好きなんですね。

チョリソ アルヘンティナは、ニンニクが入って力強い味です。
朝食よりも、昼食や夕食に良いと思います。

前回の「チョリソ フレスコ」は目玉焼きとあわせましたが、今回はパンに挟んで食べます。

本当はホットドック的パンがあると良かったのですが無いのでサンドイッチ用の薄いパン(これだと腹が膨れなくて良い)に、きゅうりとトマト、それに添付のチミチュリをかけて食べます。
ザ・ソーセージ的な味わいでもちろんうまい。現代と変わりませんね。

チミチュリは南米的なカラフルな色合いで、それもまた良い。

次はフランスでお会いしましょう。
⇒ ソーセージ研究家村上さんの作る世界のソーセージ

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