食文化スタッフの井上です!
世界のソーセージレストラン・ハヤリさんとの共同企画、『月刊世界のソーセージ』。
第1回目は古代ローマ時代の「ルカニカエ」、2回目は中国の魏晋南北朝時代(6世紀)の「胡炮肉(ウーパオロウ)」、3回目は中世2~7世紀のスコットランド「ハギス」、4回目はアイスランドの「リブラルピールサ」、5回目はフランスの「アンドゥイエット」、6回目は、トルコ(オスマン帝国)の「チェヴァプチチ」、そして、第7回は大航海時代のポルトガルの「リングイッサ」です。
ついに、知ってるソーセージ名が出てきました。
そもそもは貯蔵やフードロス的な目的だったソーセージに、少しづつおいしさを求めるようになってきています。
きっと当時の世の中も段々と豊かになってきたからでしょうね。
15世紀は大航海時代。
ヨーロッパを中心に発展・変化してきたソーセージは、いよいよ大陸を超えます。
このポルトガル発祥のソーセージが、ポルトガル以上に有名な土地があります。
ブラジルです。
当時のブラジルは、ポルトガルのサトウキビ生産を担う重要な国でした。
当然、ポルトガル人の行き来が多々あり、ブラジルでもリングイッサの生産も行われ今となってはブラジルのソーセージの方が有名です。
リングイッサの原料は豚肉。それにニンニク・パプリカ・香辛料と、ザ・ソーセージといった内容です。
しかし、不思議というか、なぜこうもおいしいか。
普段、我々が食べているソーセージとは別物。
また、豚肉をソテーしても当然この味にはなりません。
すごくジューシーな新たな肉料理であって、かつての保存食感はないですねー。
7か月間食べ続けるとその進化の過程がよくわかります。
このソーセージは肉汁が多いのでパンに挟んで食べると絶品ですね。
付け合わせの「フェジョアータ」は、ブラジルの国民食とも言える豆と肉と野菜の煮込みです。
このソーセージとの相性も絶妙。豆とソーセージは、ご飯に味噌汁的な感じもします。
ところで、なかなかドイツになりませんね。
ソーセージと言えば「ドイツ」と日本人なら誰しも思いますが、その時代はいつ来るのでしょう?
次はスペインでお会いしましょう。
⇒ ソーセージ研究家村上さんの作る世界のソーセージ