スタッフの川口です。
凄い鯖でおなじみ、越田商店へ8月末に取材に訪れました。
創業は昭和22年、銚子港にほど近い、茨城県波崎で半世紀続く干物屋です。
3代目、社長の越田英之さん。やっとお会いできました!
現在は、4代目となる息子さんとたった二人で1日2000枚作ります。
(一般的には1人150尾、300枚・・・越田さん親子、凄いです)
技の凄さを見た!
背骨のギリギリを狙うため、半解凍状態の原料を手早くカットします。
鯖を毎日さばき続け、手の甲に包丁ダコができています。
包丁はカツ切り刃を使います。(カツオ用の包丁)
青紙という鋼の硬いものを使用していますが、1年で使えなくなるそうです。
壁際に使わなくなった包丁が飾られていました。
ちなみにまな板も1年で使えなくなります。
20年に一度やり替える作業台の杉台を使いまわしているのだそう。
さらに干し簾は50年使い続けているそうで、とてもエコです。
今回の企画に使った原料は、赤線をひいた1.3㎏と1.4㎏の鯖です。
44箱×5尾×2枚なので、出来上がりで合計440枚です。
「久々にこんなでっかいのさばいたよ!」と喜々とされていました。
これが越田の宝「漬け汁(50年もの)」です。
しょっぱいながらもまろやか。たとえるならば魚醤です。
1日1000匹分の骨髄が入り、これが50年近く続く・・・
くさやのような世界です。
「以前漬け汁を検査機関で測ってもらった時は48種類の酵母がいたけど、
数年経ってるし、もっと増えてるかもね!」とのこと。
ちなみに検査機関に出そう!と提案したのは
元水産庁にお勤めで、今は様々な水産関連の講演や
食育活動を行っている上田 勝彦さんです。
かつてはこの地域ではこの製法が当たり前でしたが、
生産性が悪いという理由で淘汰されたそう。
現在は日本全国探しても、ここしか残っていません。
「うちは往生際が悪かっただけだよ」と言います。
背中に越田の魅力が語られています。
伺ったのは8/24。青空でしたがこの日の気温は29度。
真夏なのに涼しい風が吹き抜けていました。
外海に面し、北からの千島海流が沖合に流れ込んでいる影響だそう。
干物づくりによい環境なのです。
一般的に干物は焼くと縮みますが、
越田の鯖はしっとりふっくらジューシーに仕上がります。
干し時間は20分にしました。
干物は天日干しでイノシン酸を増やしますが、
越田では漬け汁が代役を果たすので、塩味を入れるために少々干すのみで、
天日干しはほぼ必要ありません。
干物としてだけでなく、ニシンそばならぬ、鯖そばにしたり、
薄くスライスして味噌と牛乳ベースの鯖鍋にしたり、
アヒージョなどでも楽しめるそう。
冷静に考えても、鯖としてはもの凄いサイズです。
大きさは縦28㎝、幅12㎝、重量は383gもありました。
普段扱っている越田のノルウェー鯖(大)だと原体600g前後、
出来上がりが200g。倍近くもあります。
越田の命、漬け汁の前でパシャリ。
越田さん親子がまた爽やかな方たちで、
いい商品をお届けできそうだと思いました。
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