わずか1%しか作られなくなった「女峰いちご」

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こんにちは、うまいもんドットコムの梶です。

1985年に栃木県で品種登録された「女峰いちご」は、
かつて『東の女峰、西のとよのか』と言われるほどの主力品種でした。

名前だけではピンと来ない方も、
“1990年代にショートケーキの上に乗っていたいちご”
といえばお分かりになる方が多いと思います。

20年前は圧倒的なシェアを占めていた「女峰いちご」も世代交代が進み、
現在の生産量はいちご全体のわずか1%程となりました。

では、その1%はどこで、なぜ作られているのか?
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11月19日、香川県を訪問した際にその1%を担う生産者 山地さんに出会いました。

山地さんは今でも女峰いちごを作り続ける理由についてこう言います。
「女峰いちごは糖度が高いですが、酸味もしっかりあって、
 何より形が整っている優れた品種なんです。
 次々に新しい品種が生まれて、どの産地も他のいちご栽培へと変えていきましたが、
 当時は女峰いちごに本当に合う栽培方法が確立されていませんでした」

つまり、栽培方法が確立された今では、
他の品種に変える必要がない素晴らしいいちご。ということです。

栽培方法の違いはハウスの中に一歩入ればすぐに分かりました。
仕切りのない約18ヘクタールの広大な敷地。
驚くのは広さだけではなく、ハウスの中が実にスッキリしていることです。

この栽培方法は「ビードバック栽培」といい、
1996年に開発された香川県オリジナルのイチゴ養液栽培。

高設栽培で実がぶら下がるようになるので、土がつくことがなく衛生的。
また、日陰になる部分が少ないので、色ムラがない輝きのある実に育ちます。
(腰をかがめずに立ったまま作業ができるので「らくちん栽培」と呼んでいます)

そして一番の特徴は、
日射量に応じて、肥料を必要な量だけ自動的に与えられること。
いちごにとって最高の環境を作ることで、品種の特徴を最大限に引き出すのです。

“甘さ”を追求して生まれた新しい品種のいちごと比べると、酸味があるのでさっぱりとした味わいです。
このパクパクといくつでも食べられそうな美味しさが「懐かしい!」と感じる方も多いはず。

これからクリスマスにかけては、ケーキ用としての需要が高まるので
一般市場にはまず流通しませんが、今回は数量限定で特別に譲っていただけました。

・香川県の技術により、パワーアップした「女峰いちご」は→こちらからどうぞ

香川からもうひとつ、フルーツをご紹介します。
県で平成25年7月に品種登録されたばかりのキウイ『さぬきエンジェルスイート』です。 

口の中に広がる香り、甘さは他のキウイと比べても明らかに際立っています。
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種子の周りだけ天使の輪のように赤くなるこの品種は、「さぬきゴールド」や
「香緑」と言ったキウイフルーツを生み出した香川県でも
今、非常に力を入れて栽培しています。

しかし品種登録されて間もないため、一般入手はほぼ不可能な逸品。
ぜひ、女峰いちごと一緒にお楽しみいただければと思います。

・香川生まれのキウイフルーツ『さぬきエンジェルスイート』→こちらから 

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