熊本県玉名にある「日本一のレンコン企業」こだわりの品質で多くの人を満足させる、その栽培・収穫と出荷に密着。

スタッフブログ

うまいもんドットコムの八尾です。2026年7月31日に現地を訪れました。28日に発生した令和8年 熊本地震の直後ながら、玉名市は大きな被害はなく、快く取材を受け入れていただきました。

一度は延期も考えましたが、蓮の花が咲くのは今の時期が最後なのでぜひ見てほしい、という現地の希望もあり、伺うことといたしました。

熊本県玉名市のレンコン畑に咲く大輪の白い蓮の花

訪れたのは、株式会社 カワカミ蓮根。年間生産量は1,400トンに及び、単一の生産者・法人として、日本一のレンコン生産量を誇る会社です。

普段はスーパーなどの全国の小売店向けにレンコンを出荷していますが、多くの方を満足させるそのこだわりの品質の秘訣を発信し、またその魅力を凝縮した特別な商品の開発を当社と進めるべく準備をしております。

今回はまず、その品質についてお伝えします。


広大な土地で行うレンコン作り

青空の下、一面に広がる熊本県玉名市の広大なカワカミ蓮根のレンコン畑

一面に広がるレンコン畑。熊本県玉名だけで50ha(東京ドーム 約10個分以上)という広大な土地でレンコン栽培を行います。この地で生まれたカワカミ式のレンコン栽培法で、広島にも生産拠点を持ち、全国へ新鮮なレンコンを供給しています。

独自品種へのこだわり

太陽の光を浴びて青々と繁茂するレンコンの大きな葉

カワカミ蓮根の栽培の要は品種です。

レンコンは地下茎と言って、肥大した茎を食すため、分げつ(枝分かれさせて茎を増やす事)が旺盛な品種を選ぶことで収穫量を高めることが出来ます。

満足できる収穫量だけでなく、美味しさも重要。カワカミ蓮根の選抜した品種は、秋の最も味が乗る時期には、糖度8~9度にも及ぶ(一般的には7~8度)抜群の美味しさに仕上がります。

それだけではありません。レンコンの見た目や食感も大切です。白く断面が綺麗で、パリッとした食感と味わいがあふれる、そんな独自品種を作り上げました。

土にこだわり

微生物と栄養が溶け込んだ粘りと柔らかさのあるレンコン畑の土

更に土です。

とろりとしていながら粘りのある、絶妙な柔らかさ。この中には栄養だけでなく多くの微生物が溶け込み、レンコンと共生をしています。

カワカミ蓮根では化学肥料を一切使用せず、オリジナル配合の有機肥料や、独自に作り上げた有機堆肥を中心に育てます。

堆肥は、どうしても出てきてしまう規格外や端材のレンコンを中心に、鶏糞などとともに発酵させます。この時使う鶏糞も、鶏が食べている餌にまでこだわるため、指定農場に限るという徹底ぶりです。

水にもこだわり

レンコンの栽培・収穫・洗浄に使われる豊富な澄んだ地下水

手作りの有機肥料と並び、重要なのは水です。栽培にはもちろん、レンコンは水圧で泥を掘りながら収穫するため、その放水にも地下水を使います。

また、泥を落とし洗浄して出荷する、最終工程でもたっぷりの地下水を使います。

レンコン栽培の隅々で、澄んだ地下水が高い品質づくりに一役買っているのです。

人のつながりを感じる組織

収穫した立派なレンコンを手に持つ生産部の益田さん

生産の管理をする益田さん。農業未経験からレンコン栽培に飛び込みました。カワカミ蓮根では海外から来た農業研修生が働いており、その多くはベトナムやインドネシアからきています。言語や文化の違う人々と同じ仕事をするために、お互いの仕事に敬意を持つような関係性を作り、仲間意識を心がけています。

その精神は社内全体に広がっており、生産・営業・広報など各分野のメンバーが信頼し合って、話し合って施策を決めていくのだと言います。

泥に体を沈めて行うレンコン収穫風景

早朝の泥に腰まで浸かりながら行われるレンコンの収穫作業風景

朝5時。真夏は早朝から収穫を行います。

畑の中は柔らかな泥で満たされているため、腰ほどまで体を泥に沈めた状態で収穫を行います。広い畑の中を移動しながら収穫するため、泥に脚を取られます。そして繊細に動かなければレンコンを傷つけるなどして、商品価値を落としてしまいます。歩き方にも工夫がいる、難しい作業です。

水圧でほぐれた泥の中から1本1本手作業で引き上げられたレンコン

専用の放水機械により、水の力で泥を攪拌。ほぐれた泥の中から、手作業でレンコンを収穫します。

この時も急いで引き上げるとレンコンが折れてしまうので、1本1本丁寧に引き上げていきます。

独自開発された樹脂製の収穫船に山積みされた収穫直後のレンコン

収穫したレンコンは収穫船に載せられます。カワカミ蓮根では、一般的なプラスチックの船ではなく、樹脂でできた船をメーカーと独自開発。多くのレンコンを載せても沈まず、安定して運ぶことが出来、耐用年数も段違いという独自の船を実現しました。

これにより、大幅に作業改善が出来たのだと言います。

鎌を使って丁寧に手作業でレンコンのひげ根や余分な部分を整える様子

そんな技術を詰め込んでも、最後は人の手が重要なレンコン栽培。収穫の前には繁茂した葉を刈り込む必要もあります。

レンコンはデリケートな作物なので、カワカミ蓮根では美しく立派なレンコンを世に送り出せるよう、丁寧な仕事を徹底しています。

その仕事ぶりは栽培・収穫だけでなく、資材の管理から流通に至るまで、細やかに基準が規定されており、国際的な農作物の生産基準であるグローバルGAPも取得し、世界に誇る基準の生産を実現しています。

日本一を支える巨大な出荷センター

株式会社カワカミ蓮根の巨大で衛生的な滑石出荷センターの外観

出荷センター内の自動コンベアと手作業によるレンコンの洗合作業
とれたての鮮度を保つ出荷センター内の巨大な保冷保管庫

収穫されたレンコンは出荷センターに集められます。

こちらもレンコンとしては他に例をみない大規模な設備です。衛生的で整然としたセンター内には、巨大な冷蔵庫も構え、とれたてのレンコンの鮮度を落とさない、工夫に富んだ設備となっています。

それでも、オートメーション化には限界があるため、人の手による洗浄・検品はとても重要です。

最終工程は泥を一切残さない

シャワーのような地下水で隅々まで洗われる綺麗に磨かれたレンコン

高圧の地下水を使って泥を洗い流す一次洗浄工程
節ごとにカットし、穴の中の泥まで手作業で確認・カットする熟練の職人

センターでは徹底した選別・洗浄工程を経てお客様のもとへ出荷されます。

一般的なレンコン栽培現場では掘ったものを大まかに洗浄して、節が繋がったまま出荷します。

カワカミ蓮根では洗浄後に必ずカットして、ひげ根を切り、節ごとに品質を確認。収穫の際に穴の中に泥が入ってしまったものはここで取り除きます。すべては気持ちよく食べていただけるように。

ここでもたっぷりの地下水を使います。レンコン栽培は、水に支えられているというのが良くわかります。

合言葉は「れんこんを通して“感動”を伝えたい。」

「れんこんを通して感動を伝えたい」と書かれた出荷箱を掲げるスタッフ

出荷箱に書かれた言葉は「れんこんを通して“感動”を伝えたい。」

レンコンの品質だけでなく、生産・管理・出荷ともに、素晴らしいの一言です。

細部まで徹底して追求することで、高い信頼を獲得し、全国で採用されるレンコンとして日本一の生産量に至った、熊本県が誇る企業の一つです。

私もレンコン産地はいくつか取材していますが、組織としてここまで徹底されている場所は初めてです。

それよりなにより、働いている皆さんが楽しそうで、レンコンに誇りを持っていることが印象的でした。

うまいもんドットコムでは、熊本県の伴走支援事業に参画し、カワカミ蓮根とともに季節限定の特別商品などを企画してまいります。

「感動」をお伝えできるよう、準備を進めていますので、ぜひご注目ください。

熊本県伴走支援事業 食のみやこ熊本 特集ページはこちら

特集ページを見る

関連記事

特集記事

アーカイブ
TOP