スタッフの川口です。
ちば海苔取材に行ってまいりました。
江戸前海苔の9割が千葉で作られています。
大好きな海苔ですが、知らないことだらけと実感しました。
まずは金田漁協の支柱式の見学です。
金田は東京からアクアラインで千葉に入ってすぐ。
海水浴に最高だろうなと思われるほど、遠浅の海で育てています。
なので波はそんなに荒くありません。
支柱式では海面ギリギリに網が来るよう浮動式です。
太陽を浴び美味しい海苔が育つ一方、苦労も多い方法です。
鴨や水面を泳ぐ魚に海苔が狙われ生産性も悪いです。
また嵐が来ると支柱が抜けたり、川から流れ込む木や竹クズが引っかかるので
メンテし続ける必要があります。
日本全国どこでも海苔が育つわけではありません。
こんな風に天然のアオサが付着して一緒に育ったりします。
板のりにする際は別で混ぜるそうですが、これぞ本当の青混ぜです。
【青混ぜ海苔】風味が強く、お餅などによく合います。
網は海苔の苗がついた状態で冷凍してあって、水温を見て9月頃から海に張ります。
網は4回海苔をとったら交換するので、
よく聞く”初摘み”とは、網をはって1回目にとれたもの を指します。
秋口は温暖化の影響のためか、年々収穫量が減っているそうですが、
秋口の網入れ一番のものが、最も柔らかな葉(海苔)が楽しめます。
【手入れ海苔】おにぎりとの相性抜群。
(苦みもなく、当社の代表萩原のお子さんはこれしか食べないらしい)
こんな風に収穫するのだそう。
海苔の加工場でしっかり洗浄され自動整形の後乾燥が行われる。
1回の水揚げ分がどういう等級になるかが、この後の検査員の眼力に委ねられます。
ちなみに今でこそ県が作った共同施設を皆で使っているそうですが、
生産自体は家族単位でやられていて、ちょっと前までは船も洗浄機も乾燥機も全て
個人所有だったそう。
こうして厳しい目で選別されていきます。
海苔問屋の多く存在する長野などから冬の間、出稼ぎにきて
問屋での目利き力を生かし、こうして格付け作業を行っています。
見学させてもらいましたが、決して話しかけられるような雰囲気ではなく、
張り詰めた雰囲気の中、淡々とそれでいてリズミカルに箱詰めまで進められています。
海苔をスーパーで購入すると、等級の情報はまず表示されていません。
今回、良い海苔というものを知るよい機会となりました。
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